まず、超人ロックが何者か説明する。これは同名コミックの主人公で、とにかく ものすごいエスパーなのだ。 以前は「少年キング」で連載していたこともあって、これが結構長かったから それで知ってる人が多いかな。

コミックの始まりは古く、確か30年以上は続いているんじゃ なかったかな?今後どこまで続くのかファンとしては気になる所。
で、内容と言えば、超人と言われたロックという超能力者が様々な時代を生き抜く というのが大筋。時代と言ってもロックは死なないんだから大変に長い。 今の所、1000年くらいは生きているはず。体が老いて不都合が生じると、 遺伝子そのものを組み替えて赤ん坊に戻って生き直す。おまけに怪我をおっても 自分のヒーリング能力で直してしまうからまず死なないよな。
で、1000年も生きていると色んな事がある。
エスパーが大量に発生し 世間に認知されてエスパーと通常人の対立があったり、エスパーが脅威と なるためESP無効化装置が作られたり、エスパーが少数になって迫害されたりと、 その移り変わりは目まぐるしいほど。その中でロックは何をするか、といえば …何もしない。実際には人助けの為に東奔西走するのだがそれが大局に 影響しないものがほとんど。でも、30年間連載続いて、ずっと人間的であり続ける 主人公と言うのは、作者の才能が非凡である事を示している。
そりゃあ、 長い人生の中ものすごいエスパーの強敵というのも少なくない。でも、その 戦いが終わるとロックはまた普通の自分の生活に戻っていくのだ。 決して自分を失わない。そんな性格が僕の惹かれる要因かも知れない。

もともと、僕自身がファンだったわけじゃない。まあ、生まれる前からやってるんだから 当たり前か。親戚のお兄さんが「少年キング」を読んでいて、一緒に映画を 見に誘われたのがきっかけだった。当時「ドラえもん」しかみたことない僕には シビアなストーリーが新鮮だったようにおもう。で、そこで終わってれば 良いのだが、パンフレットを買ったのがいけなかった。これにロックの年表が 載ってるのだが(略歴が歴史年表!)そのボリュームたるや、小学生の頭脳 の範囲をはるかに超えてしまっていた。なんといっても、一般商業誌に載ったのが 第一話じゃないってのが驚きで、一部のエピソードは絶対入手不可能なのだ。実際にはそうでは ないのだが、当時の自分にできるはずもない。その頃はパソコンPC-8001が 愛機だったから、8001用のゲームを買って思いをはせたり、 児童館の文庫を読み漁ったり、パンフをすりきれるまで読んだりした。 今思うと、その当時のマニアというものに、異常なあこがれをもっていたんだと 思う。自分の知らない、知り得ない知識を豊富に持っている人々として。

時は流れ、ロック熱も冷めた。古本が並んでいるのを見ても、即ゲット とまでは至らなかった。で、最近。ロックが文庫版で復活した。 思わず、懐かしさと以前読破しなかった心残りからすべて購入して 読んでみる。と、これが面白い!今読んでも遜色ないストーリーで、 出ている分は読んでしまった。
そこでふと気になったのが、途中抜けている 物語。文庫版は年代順に並んでいるのだが(少年キングの連載時代はそうでない! 理解できる訳ないよう)、版権の問題か活字だけのダイジェスト版があるのみの エピソードがあるのだ。き、気になる!
がしかし、入手できるはずもない・・・。 と思っていたその時!とある古本屋でみた80円のみすぼらしい本には「超人ロック」 の文字が。どう見ても手書きだ。内容は…。その商業誌以前のものだったのだ。 しかし、背表紙には「3」の文字。少なくとも三冊はある。集められるか! と思いつつも、古本屋をめぐる旅をはじめる。するとあるわあるわ。今までの様に きれいな古本屋でなく、乱雑に置いてある所を片っ端から調査。ついに 半年かけてすべての本を収集。愛知県には作者が住んでいた事もあってか、 ロックマニアが多かったのかな?みつかったのはいずれも名古屋北部の郊外。 そこには、あのパンフレットにのっていた、脳裏に焼き付いたページが 次々と現れる…。感涙ものでしたよ。

 話はそれるけど、「サイキックフォース」というゲームをみて、「あ!ロックだ」と思ってしまった。僕だけかな?? 

inserted by FC2 system